2007年09月08日

鳶に油揚げさらわれた

「ぴぃーーーーーひょろろーーーーーーー!」


トンビが頭上を舞っている。観るの久しぶりだな・・・・忌々しい過去を思い出した。


鳶に油揚げさらわれた








幼少時代、クリスマスにもらったものか、誕生日プレゼントに買ってもらったか忘れたが、親がウルトラマン十数体がコンプリートになったフィギアをプレゼントしてくれた。オイラは小躍りしながら、ありがたく頂戴した。早速、布団を干す家の屋根で怪獣とウルトラマンを戦わせて遊んだ。

「ビシッ!タロウのキックだぁ。」
「ぐわーセブンの腕がもげたー!」
「M78星雲からゾフィー参上!」

自分の世界に没頭していて、朝から何も食べていないことに気がつき、ウルトラマンセットを放置したまま1階で昼飯を食べる。腹いっぱいになったところでもう一回遊んだらんかい!と再び2階の屋根へと登る。母が布団を取り入れたところだった。

「遊んだら、ちゃんとしまわなあかんよ。」

と乱雑になった遊び場のオイラをたしなめた。

「これは地球の存亡がかかった戦闘の途中なのであって、決して放置していたわけではない!」と反論し、嬉々として小康状態であった戦闘を再開した。

さぁてと、ここでセブンが息を吹き返して反撃開始っと…あれ?セブンおらへんがな?何処いったん?

「布団の隙間でこっそりと反撃を窺っていたウルトラマンセブンがおらんではないか?ボクのセブンを返して呉れ。」

母が制裁の意味を込め、どこかに隠したのだと思った。

「トンビが魚と間違えて、銜えてったんとちゃうかぁ。」

話によると、実にトンビは狡猾で銀色に光るものはなんでも獲るのだという。そういえば、トンビがピーヒョロ、ピーヒョロ頭上を旋回しているし、ウルトラ兄弟全員、シルバーがベースになっているしなぁ。母の言う事は本当かもしらん?頭上高いトンビが相手では分が悪いなぁ。

「では、トンビのせいなのでもう1セット新規に購入して呉れ。」

と母を脅迫した。当然そのような理不尽な要求を聞き入れてもらえるはずもなく、オイラは地団駄を踏んで悔しがった。そして大泣きした。1体なくなってしまったコンプリートセットから急速に興味を失ってしまい、ウルトラマンごっこをやめてしまった。それから遊ぶこともなかった。

あの時は、折角買ってもらった母に悪い思いをさせてしまったなぁ、ユウヤも同じようなアナーキーなこと言ってオイラを困らせるのなぁ。


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Posted by sndicegame at 23:57│Comments(0)熊野
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