42号線を南下して・・・

朝から、お師匠の着信が3回入っているのに気がついた。
たぶんヤバイことが起きてるんだろうな、と思った。
すぐさまかけ直す。

「どうしたんすか？」

「俺、仕事辞めることにしたわ・・・」

動揺した。

「は？・・・意味、わかんねーですよ！」

「北海道に行くわ。」

「何言ってるんですか！オイラまだ、写真、全部教わってないですよ！オイラ、どうすればいいんですか！」

半分、怒っているような口調になっていた。

「お前にこの前、データ全部やったじゃねぇか！お前も、城主じゃねぇか！そんなこと自分で考えろよ。」

オイラが営業成績日本一だったとき、そばにいてくれたのはアンタじゃないか。なんでこんなことになるんだよ・・・北海道でのんびり写真をやるつもりなのかよ・・・オイラはアンタを超えたいんだよ・・・それじゃ、勝ち逃げじゃないか・・・

目標をロストしたようで、もう、わけがわからない。
オイラはどうすればいいんだろうか・・・



オイラは、熊野へと車を走らせていた。約2時間半、いろんなことを考えていた。

「花の窟」にたどり着く。




日本最古の神社は、神殿はない。巨岩が、御神体である。






黒潮の波風を肌で感じながら、カタルシスを求める。
そう、自分で考える。当たり前のこと・・・

オイラは、オイラで行くよ・・・




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